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【ビタミンK】食べ物、栄養に関するあれこれを解説!えいようQ&A

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私たちが生きていくうえで必要なビタミンは13種類あります。今回ご紹介するビタミンKは、その最後の1つです。他のビタミンについては過去コラムで解説しているので、そちらも合わせてお読みください。さて、今回はビタミンKの由来や効果・効能について、えいよう博士が教えてくれるそうです。Joinちゃんと一緒に栄養素についての理解を深め、美容や健康維持に役立てましょう。

ビタミンK

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Joinちゃん:博士、ビタミンFってどんな効果がある栄養素ですか?SNSに「#ビタミンF」が付いた植物の画像がたくさん投稿されているんです。

えいよう博士:うーん、あれは脂肪酸だと判明したからビタミンFという栄養素はないはず……。栄養素とは関係ないんじゃないか?

Joinちゃん:あっ、本当だ!ビタミンFの「F」はFlowerを意味するらしいです。心の健康に良い影響をもたらす「植物のちから」のことみたいですよ。

えいよう博士:なるほど、それは面白い発想だね。だから植物の画像が投稿されていたのか。

Joinちゃん:そうみたいですね。そういえば、さっきビタミンFはないと言っていましたが本当ですか?ビタミンAから始まってB、C、D、Eとあったので、てっきりビタミンFもあるものだと……。

えいよう博士:ビタミンは見つかった順にアルファベットが付けられたから、そう思うのも無理はない。だけど、研究が進むにつれて実際にはビタミンではないことが分かり、欠番になったものがいくつかあるんだ。

Joinちゃん:ビタミンB群の数字と同じですね。ちなみに、ビタミンEの次は何が来るんですか?

えいよう博士:ビタミンKだよ。ただ、ビタミンKの場合は発見された順番ではなく、「血液凝固」を意味するドイツ語「Koagulation(コアグラッシオン)」の頭文字から名付けられたんだ。

Joinちゃん:そうなんですね!ということは、ビタミンKの効果は血液を固めることですか?

えいよう博士:その通り。ビタミンKには、肝臓で血液凝固因子を活性化させる働きがあるんだ。血管が傷ついて外に血が流れてしまった時に、素早く止血をしなければならないからね。ビタミンKは身体を守るうえでとても重要な役割をしているんだよ。

Joinちゃん:止血するためにはビタミンKの働きが大切なんですね。他にはどんな効果があるんですか?

えいよう博士:骨のたんぱく質を活性化して骨を丈夫にする働きがあるよ。ビタミンDとビタミンKを一緒に摂取することで骨密度が上がるという研究結果が出ているんだ。

引用:オーソモレキュラー栄養医学研究所

Joinちゃん:えぇっ、すごい差!やっぱり栄養素は複数組み合わせると相乗効果が生まれるんですね!

えいよう博士:そうなんだ。他にもビタミンKには動脈の石灰化を抑制する効果があるよ。血管にカルシウムが沈着して起こる動脈硬化を予防できるんだ。

Joinちゃん:日本人は心筋梗塞になる人も多いですから、動脈の石灰化を抑制できるのは嬉しいですね。でも、ビタミンKが不足したらどうなるんですか?

えいよう博士:ビタミンK欠乏症になると血液凝固がしにくくなり、出血してもなかなか血が止まらなくなってしまうんだ。とはいえ、通常の食生活をしていれば欠乏症になることはないという結果が出ている。しかもビタミンKは腸内細菌によっても生成されるから、基本的には心配することはないよ。

Joinちゃん:人間の体内でもビタミンKをつくれるんですか?確かにそれならビタミンKが不足することはなさそうです。

えいよう博士:ただ、特別な配慮が必要な人もいる。ビタミンKは脂溶性ビタミンだから、油脂類と摂取すると吸収率が上がるんだ。でも、たとえば高齢になると肉などの脂っこいものを食べる機会は減るだろう?それに高齢者の場合、消化液の分泌量も低下するから、体内での吸収量が下がると考えられている。だから、ビタミンKを意識的に摂取する必要があるんだ。

Joinちゃん:なるほど……人によってはビタミンK欠乏症になってしまう恐れがあるんですね。

えいよう博士:そうなんだよ。他には新生児もビタミンKが欠乏しやすい傾向にある。ビタミンKは胎盤を通過しにくいうえ、母乳にはビタミンKが少ないことが分かっているんだ。それに腸内細菌によるビタミンKの生成量も少ないといわれているから、粉ミルクやビタミンK2シロップを与えることを推奨されているよ。

Joinちゃん:そうなんですね。でも逆にビタミンKを摂取しすぎてしまうということはないんですか?

えいよう博士:ビタミンKの摂りすぎによる健康被害は今まで一度も確認されていないんだ。だからビタミンKの上限量は今のところ設定されていないよ。

Joinちゃん:それなら安心です。じゃあ、ビタミンKが豊富な食べ物って何がありますか?

えいよう博士:かぶ、春菊、ほうれん草といった葉物野菜や納豆、ひじきやワカメといった藻類に多く含まれているよ。つまり、和食に使われる食材に多い傾向にある。だから日本人は他国と比べてもビタミンK摂取量が高いとされているんだよ。

Joinちゃん:日本の伝統的な食事は健康に良いと、海外でも和食ブームが起きていますもんね。和食も積極的に取り入れていきたいと思います!

えいよう博士:美味しさや手軽さも大事だが、栄養のバランスも考えながら食事を取ることが健やかな生活を維持する秘訣だよ。

Joinちゃん:分かりました!これまでに教わった13種類のビタミンを含め、しっかり栄養を摂れるように心がけます!

まとめ

・ビタミンKには血液凝固作用がある
・ビタミンKとビタミンDを摂取することで骨密度向上につながる
・ビタミンKによって動脈の石灰化を抑制できる
・高齢者や新生児はビタミンK欠乏症に注意する必要がある

参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
参考:花の国日本協議会

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