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【ビタミンD】食べ物、栄養に関するあれこれを解説!えいようQ&A

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ビタミンAやビタミンCと比べると、ビタミンDの効果・効能はあまり多くの人に知られていません。ですが、ビタミンDは健康に生きていくうえで欠かせない重要な栄養素です。また、最近では新型コロナウイルスの重症化リスクを下げ、予防にも役立つのではないかという研究結果が報告されています。注目度が上がっているビタミンDについて、えいよう博士とJoinちゃんの会話から学んでいきましょう!

ビタミンD

vitaminD

えいよう博士:Joinちゃん、何をしているんだい?

Joinちゃん:これから外出するので、日焼け止めを塗っているんです。夏でなくても紫外線は含まれていますから。

えいよう博士:確かに紫外線を大量に浴びてしまうと、シミや皮膚がんを引き起こす原因になってしまう。だけど紫外線は悪いことばかりではないんだよ。特に冬は紫外線の量が少なくなるから、防ぎすぎるのは考え物だね。

Joinちゃん:え、そうなんですか!?

えいよう博士:実は紫外線を浴びると、皮膚でビタミンDが生成されるんだ。ビタミンDは骨や筋肉の健康維持や免疫力の増加に役立つ栄養素だから、長期的に不足すると骨が軟化するなどの健康被害が起きてしまうんだよ。

Joinちゃん:初めて知りました……!でも、やっぱりお肌のためにはあまり紫外線を浴びたくないです……。日光浴をする時間の目安はあるんですか?

えいよう博士:もちろん。この表は顔と両手を露出させた状態で、5.5μgのビタミンDを生成するために必要な時間を表したものなんだ。日光の照射は緯度や季節による影響を大きく受ける。ちなみに表の数値は晴れた日の目安だよ。

  7月 12月
9時 12時 15時 9時 12時 15時
札幌 7.4分 4.6分 13.3分 497.4分 76.4分 2741.7分
つくば 5.9分 3.5分 10.1分 106分 22.4分 271.3分
那覇 8.8分 2.9分 5.3分 78分 7.5分 17分

『日本人の食事摂取基準(2020年版)』ビタミン(脂溶性ビタミン)の表をもとに作成

Joinちゃん:夏と冬で紫外線の量が変わるのは知っていましたが、同じ国内でも地域によってこんなに差が出るんですね……!

えいよう博士:日本は南北に長い国だからね。そうそう、ビタミンDの推奨量は一日あたり15μg、71歳以上は20μgとされているんだ。だから、皮膚で生成した分がこの数値に届かない場合は、食品やサプリメントから摂取する必要がある。

Joinちゃん:ビタミンDは、どんな食品に含まれているんですか?

えいよう博士:特に豊富なのはサケやマグロ、サバといった魚だね。その他、卵やきのこ類にも少量だけど含まれているよ。ビタミンAと同じ脂溶性ビタミンだから、調理時に植物油やバターを使うと体内での吸収率が上がるんだ。

Joinちゃん:最近はお肉中心の生活だった気がします……。魚も意識して食べないとですね!そういえばビタミンAの時は摂りすぎると健康に悪影響が出ると聞きましたが、ビタミンDの場合も摂りすぎると良くないんですか?

えいよう博士:その通り。ビタミンDの過剰摂取は、高カルシウム血症や腎障害などを引き起こしてしまう。ただ、皮膚でのビタミンD生成は体内で調節されているから、必要以上のビタミンDは生成されないんだ。つまり、ビタミンDの過剰摂取は食品やサプリメントからの摂取でのみ起こるということ。ちなみに、成人の場合は一日あたり100μgまでと定められているよ。

Joinちゃん:最近はビタミンDを添加した栄養補助食品なんかも増えているので、摂取量には注意しないといけませんね。

えいよう博士:とはいえ、薬として大量に摂取していない限り、この上限を超えることは滅多にないだろう。むしろ深刻なのはビタミンD不足だ。ビタミンDは、骨の主成分であるカルシウムやリンの吸収を助ける働きがある。それに、免疫力を高めるのにも役立つから、ビタミンDの欠乏によって骨が脆くなったり、病気にかかりやすくなったりしてしまう。実際、新型コロナウイルスにかかった患者の80%以上がビタミンD不足であったという研究結果もあるんだ。

Joinちゃん:じゃあ、ビタミンDを摂取することで新型コロナウイルスの予防ができるということですか?

えいよう博士:いや、確実にそう言い切れるほどの結果は出ていない。ただ、ビタミンDが十分なコロナ患者の死亡率は、不足している患者と比べて半分以上も低いことなどから、コロナ禍を乗り切る策としてビタミンDには大きな注目が集まっているんだ。

Joinちゃん:なるほど。新型コロナウイルスに対抗できるかどうかはまだ分かりませんが、ビタミンDを適切に摂取していれば健康維持に役立つというのは間違いないですよね?

えいよう博士:もちろんだ。だから、紫外線と上手に付き合ってビタミンDを生成すること、そして食生活に気をつけることが大切だよ。

まとめ

・紫外線を受けた皮膚ではビタミンDが生成される
・ビタミンDは骨の健康維持や免疫力の増強に役立つ
・脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取すると吸収率が上がる
・ビタミンDの一日あたりの推奨量は15μg(70歳以下)
・ビタミンDを過剰に摂取すると健康被害が起きる

参考:厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)』
参考:eJIM「ビタミンD」

 

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