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管理栄養士

10月は世界食料デー月間!SDGsを達成するために今できることとは

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フードロスが最近よく話題になっていますが、何が問題なのでしょうか。食べ物を捨てることは確かに良いことではありませんよね。しかし無駄になってしまうのは食べ物だけではないのです。食べ物を買ったお金、生産にかかった時間や資源、労力なども無駄になります。また、フードロスによって排出される二酸化炭素は世界の排出量の約8%と地球温暖化の促進もしてしまうのです。このような問題について改めて考えてみましょう。

持続可能な開発目標「SDGs」から食料問題を考える

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「持続可能な開発目標」SDGs(エスディージーズ)という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。これは、持続可能な世界、より良い世界を実現するために各国が2030年までに達成すべき17の目標のことです。これから先も人類が、地球が持続していける世界の在り方を目的としています。SDGsで掲げている17の目標は以下の通りです。

目標1. あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
目標2. 飢餓を終わらせ、食糧安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
目標3. あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
目標4. すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し生涯学習の機会を促進する
目標5. ジェンダー平等を達成し、すべての女性および女児の能力強化を行う
目標6. すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
目標7. すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
目標8. 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
目標9. 強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
目標10.各国内および各国間の不平等を是正する
目標11.包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市および人間居住を実現する
目標12.持続可能な生産消費形態を確保する
目標13.気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
目標14.持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
目標16.持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
目標17.持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

引用:国際連合広報センター「持続可能な開発目標」

この17の目標のうちの1つが「飢餓をゼロに」すること。日本という豊かな国にいるとなかなか危機感を感じるのが難しいですが、世界の貧困地域では毎日多くの人々が飢えで亡くなっています。世界ではすべての人がお腹を満たすのに十分な量の食料が生産されているにも関わらず、そのバランスが著しく偏っているために、飢えに苦しむ人が絶えない一方で肥満が原因で病気になったり亡くなったりする人々が増えているのです。

食料バランスを正し、世界の人々の栄養状態を改善することは、世界全体の発展と健康な社会を実現するために必要不可欠と言えるでしょう。このことについて一部の人や団体だけでなく全員で取り組もうと設けられたのが世界食料デーです。

世界食料デーとは

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10月16日は国連が定めた「世界食料デー」です。そして10月は世界食料デー月間として、世界の飢餓問題や食料危機について考えて行動する期間に制定されています。

国際連合世界食糧計画(World Food Programme)を支援するWFP協会によると、世界の飢餓人口は2018年時点で8億2000万人以上に上り、ここ数年は緩やかに増加しているそうです。世界の約9人に1人が飢えに苦しんでいるということになります。

しかも2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で食品の流通事情が一変し、さらに飢餓人口が増えると予測されています。その数は当初の想定よりも1億3200万人多くなるそうです。一説によると、1日に餓死する人の数は新型コロナウイルスで死亡する人の数を年末までに上回るといわれています。

飢えが深刻化する一方で大量の食糧廃棄も問題になっています。「コロナ禍に苦しむ業者を救え!食材をお取り寄せしてフードロス削減」でご紹介したように、休校やイベントの中止、外食の敬遠などによって、行き場をなくした大量の食品が廃棄されているのです。今年は今まで以上に食料問題についてよく考え、行動する必要があります。では、私たちにどのような取り組みができるのか詳しく見ていきましょう。

参考:国連WFP「飢餓をゼロに」
参考:Bloomberg「新型コロナ、世界を未曾有の食糧危機に-食品廃棄の一方で飢餓急増」

期限が短いもの、訳あり食品を買う

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スーパーで買い物をする時に、陳列棚の奥の方から賞味期限や消費期限が長いものを取って購入してはいませんか?

スーパーで期限が切れたものは商品として売ることができないので即刻廃棄になってしまいます。期限が長いものを買いたい気持ちはやまやまですが、せめて世界食料デー月間の10月だけは、期限が短いものから購入してはいかがでしょうか。同様の理由で、見切り品を購入することもフードロス削減への貢献になります。

また、形が悪い野菜や欠けたお菓子の詰め合わせなど、そのまま本来の商品として売り出せない訳あり商品を買うのも一つの手です。

買ったもの・作ったものは残さず食べる

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お得だからとセールの時に大量に購入し、そのまま期限が切れて捨ててしまったという経験がある方は少なくないと思います。せっかく買ったのに捨ててしまっては、お金を捨てているのも同然です。食品もお金も無駄を出さないよう、残さず食べるようにしたいですね。外食をする時も同様です。食べられる分だけ注文して残さず食べるようにしましょう。

ここまで読んで「こんなことでフードロスが減らせるのか」と思う方もいるかもしれませんが、このような些細なことの積み重ねが大事なのです。そして何より、食べ物を大切に食べようとする心がけが重要になります。千里の道も一歩から。大きな目標を達成するためには目の前の小さなことを一つひとつ確実にこなすことが必要なのです。

食べられる分だけ提供する

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食料廃棄は家庭や小売店だけで起こるわけではありません。外食産業でも膨大な量の食料が廃棄されています。食料廃棄が多いと店舗のコスト増大にもつながるので、ぜひとも解決したい問題です。飲食業界では完成品のコストばかりが注目されがちですが、仕入れてから生産・消費されるまでに無駄になったコスト(マテリアルフローコスト)にも目を向けるべきではないでしょうか。

このようなフードロスやマテリアルフローコストを削減するためには、食べられる分だけ提供することが重要です。具体的には、お客様自身が好きなものを好きなだけ食べられるビュッフェ形式に転換したり、お客様が食べ残した分を持ち帰れるドギーバッグを導入したりすることが挙げられます。

もし、あなたが飲食店経営に関わっているのなら、ぜひこの機会に自店の食料問題に向き合ってください。

SNSで投稿する

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「ゼロハンガーチャレンジ」という取り組みをご存じでしょうか?このハンガーは英語のhunger、飢えを意味します。つまりこれは、飢えに苦しむ人をゼロにしようという取り組みのことです。

現在このゼロハンガーチャレンジが行われており、指定のハッシュタグを付けてSNSに投稿することで1投稿につき120円が寄付協力企業の協賛金から途上国の学校給食支援に寄付されます。1回の投稿で4人の子ども達に給食が届くのです!1つのアカウントから何回でも投稿可能です(公開アカウントに限る)。

また、投稿内容を審査するコンテストも開催されており、各種賞品も用意されています。ご興味のある方はぜひ下記のハッシュタグを付けてSNSに投稿してみてください。キャンペーン期間は9月1日~10月31日までです。

#食品ロスゼロアクション
#ゼロハンガー2020
#国連WFP

参考:世界食料デーキャンペーン2020

食べ物を大切に

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このコラムを読んでくださったあなたは、きっと今まで以上に食べ物を大切に食べてくれるのではないでしょうか。また、フードロス削減のために今日からすぐにできる取り組みをいくつかご紹介したので、ぜひ世界食料デー月間だけでも実践してもらえたら嬉しいです。一見あまり効果がないように思えることでも、一人ひとりが意識を変え、行動を変えることで大きな力になります。

また、えいようJoinに登録している管理栄養士は、野菜の皮や魚の骨なども含めて食材を余すことなく使う方法や、効率よく栄養を摂取できる方法に詳しい人材がたくさんいます。フードロスにお悩みの生産業者や飲食店などのお手伝いができるかもしれません。その他、子ども達に食べ物の大切さを教える食育に携わる管理栄養士もいます。このように、管理栄養士はフードロスを解決するために欠かせない先導者になるでしょう。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。食品を無駄にしないために何ができるか一緒に考えていけたらと思います。

世界のために、私たちの未来のために、10月はじっくりと食に向き合ってみませんか?